
マイクロ法人を作りたいけど、実際いくらかかるの?
ネットで調べると「合同会社なら6万円」「維持費は年間28万円〜」といった情報が出てきますが、実際に運営している人のリアルな金額はなかなか見つかりません。
この記事では、2021年に株式会社を設立し、4年間マイクロ法人を運営している私が、設立費用から年間の維持費まで、すべて実額で公開します。
マネーフォワード会社設立とfreee会社設立の両方を試した比較や、「合同会社ではなく株式会社を選んだ理由」も含めて、これからマイクロ法人を作ろうとしている方の判断材料になるように書きました。
マイクロ法人の設立費用、実際いくらかかった?【株式会社の実額】


私が2021年10月に株式会社を設立したとき、実際にかかった費用は以下のとおりです。
設立費用の内訳
| 項目 | 金額(税込) |
|---|---|
| 登録免許税 | 150,000円 |
| 定款認証手数料 | 51,900円 |
| 法人印鑑(柘3本セット) | 2,300円 |
| ゴム印(住所印など) | 2,120円 |
| 合計 | 206,320円 |
定款認証手数料の51,900円は、資本金の額に応じて変わります。
私は資本金を1,000万円に設定したため、この金額になりました。
※マネーフォワード クラウド会社設立の有料プランに申し込むと、電子定款作成の代行手数料5,000円が無料になります。
私もこの方法を使いました。
印鑑はAmazonで購入しました。
法人印鑑は実印・銀行印・角印の3本セットで2,300円。
高額な印鑑を買う必要はありません。
合同会社との費用比較
| 項目 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 登録免許税 | 150,000円 | 60,000円 |
| 定款認証 | 30,000〜50,000円 | 不要 |
| 設立費用の目安 | 約20〜25万円 | 約6〜10万円 |
株式会社と合同会社の設立費用の差は、約10〜14万円です。
ネット上では「マイクロ法人は合同会社で十分」という記事が多いですが、私はあえて株式会社を選びました。
その理由は後半で詳しく書きます。


マネーフォワード会社設立を使った感想【freeeと両方試した結果】


私は設立前に、マネーフォワード会社設立とfreee会社設立の両方を実際に試しました。
結論から言うと、設立手続きの流れ自体はどちらもほぼ同じです。
画面に沿って必要事項を入力していけば、定款や登記に必要な書類が自動で作成されます。
どちらを選んでも設立手続きで困ることはないと思います。
最終的にマネーフォワード会社設立を選んだ理由は、設立後の会計ソフトとの相性です。
会社設立の手続き自体は、MFもfreeeもほぼ同じです。
画面の案内に沿って入力すれば書類が完成するので、どちらを選んでも困ることはありません。
違いが出るのは、設立後の会計ソフトです。
私は上場企業で財務を担当していた経験があり、簿記の知識があります。
マネーフォワード クラウド会計は仕訳の入力画面が簿記の基本に忠実で、勘定科目や借方・貸方の操作に慣れている人には非常に使いやすい設計です。
一方、freeeは簿記の知識がなくても入力できるように設計されています。
初心者にはとっつきやすいですが、複雑な仕訳や応用的な処理をしたいときに融通が利きにくいと感じました。
簿記の知識がある人はマネーフォワード、簿記に自信がない人はfreee。
これが両方を試した私の結論です。
設立と会計を同じマネーフォワードで統一したことで、法人設立後のデータ連携もスムーズでした。
マネーフォワード会社設立なら、画面に沿って入力するだけで株式会社・合同会社どちらの設立書類も無料で作成できます。
有料プランへの申し込みで電子定款の代行手数料5,000円も無料になります。


マイクロ法人の維持費、年間いくらかかる?【4年運営のリアル】


設立費用は一度きりですが、維持費は毎年かかります。ここが最も重要なポイントです。
年間維持費の内訳
| 項目 | 金額(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| 税理士顧問料 | 132,000円 | 月額11,000円×12ヶ月 |
| 決算申告料 | 165,000円 | 年1回 |
| MFクラウド会計(スモールビジネス) | 59,136円 | 年額プラン |
| 法人住民税(均等割) | 70,000円 | 赤字でも必ずかかる |
| 合計 | 426,136円 |
年間約43万円。
これが私のマイクロ法人の維持費です。
法人住民税の均等割70,000円は、利益がゼロでも赤字でも必ず支払う必要があります。
マイクロ法人を作る前に必ず知っておくべき費用です。
税理士を使わない場合は、顧問料+決算申告料の約30万円が削減できますが、法人の決算申告は個人の確定申告よりも複雑です。
特に設立初年度は税理士に依頼することをおすすめします。
なお、上記以外に特別な維持費用はありません。
法人口座の維持費やバーチャルオフィス費用などは私の場合はかかっておらず、通常の営業に関わる経費のみです。


維持費を上回るメリットはあるのか?
年間43万円の維持費に対して、マイクロ法人で得られるメリットの代表例は以下のとおりです。
- 社会保険料の最適化:マイクロ法人×個人事業主の二刀流で、年間24〜36万円の削減効果。私は役員報酬を社会保険料が最低限になる金額に設定しています
- 法人税率の適用:所得が一定額を超えると、個人の所得税より法人税の方が有利
- 経費の幅が広がる:法人名義での経費計上が可能に
維持費の43万円を上回る節税・社会保険料削減ができるかどうかが、マイクロ法人を作るべきかの判断基準です。
私の場合、社会保険料の削減だけで年間24〜36万円。
さらに法人税率の適用や経費計上の幅が広がることで、維持費の43万円は十分に回収できています。


「合同会社でいい」と言われるけど、株式会社にして正解だった理由


マイクロ法人に関する記事の大半は「コストが安い合同会社がおすすめ」と書いています。
節税だけが目的なら、それは正しい判断です。
しかし、私は株式会社を選びました。
理由は信用力と将来の事業展開です。
株式会社を選んだ判断軸
私はマイクロ法人の設立当初から、不動産投資による事業展開を見据えていました。
不動産の取引や金融機関からの融資を受ける際、法人の形態は信用力に直結します。
結果として、2021年10月に資本金1,000万円で設立した法人は、4年後の2025年9月期決算で総資本が約1億3,500万円になりました。
不動産投資で賃貸マンション経営を法人名義で行い、事業を拡大してきた結果です。
法人×不動産投資の「二刀流」
株式会社を選んだもう一つの理由は、個人事業主との二刀流で不動産投資の仕組みを最適化できる点です。
具体的には、法人でマンション(建物)の賃貸経営を行い、個人で土地を法人に賃貸するという二刀流の形を取っています。
この仕組みにより、個人事業主としても安定した賃貸収入が見込め、法人と個人の両方で収益を分散できます。
こうした事業構造は、合同会社でも法律上は可能ですが、金融機関からの融資審査や不動産取引の場面では、株式会社の方が信用力で有利に働きました。
合同会社 vs 株式会社、どちらを選ぶべきか
| 判断基準 | 合同会社が向いている | 株式会社が向いている |
|---|---|---|
| 設立の目的 | 節税・社会保険料の最適化のみ | 事業展開・融資・信用力も重視 |
| 設立費用 | 約6〜10万円 | 約20〜25万円 |
| 対外的な信用 | やや弱い | 高い |
| 将来の拡張性 | 限定的 | 高い |
初期費用の差は約10〜14万円。
年間の維持費は会社形態によって変わりません。
長い目で見れば、この差額は大きな問題ではありません。
節税だけが目的なら合同会社。
事業の展開を少しでも考えているなら、株式会社を選ぶ価値があります。
マイクロ法人の設立費用を抑える3つのポイント


① 電子定款を使って印紙税4万円を節約する
紙の定款には収入印紙代として4万円がかかりますが、電子定款なら不要です。
マネーフォワード会社設立やfreee会社設立を使えば、電子定款の作成が簡単にできます。
② 会社設立サービスを使えば自分で設立できる
司法書士や行政書士に設立を丸ごと依頼すると、5〜10万円の報酬が追加でかかります。
マネーフォワード会社設立やfreee会社設立を使えば、画面の案内に沿って進めるだけで必要書類が完成します。
私も設立手続きはすべて自分で行いました。
法務局への書類提出も含めて、特別な知識がなくても問題ありません。
③ 合同会社も選択肢に入れてコスト比較する
前述のとおり、合同会社なら設立費用が約6〜10万円で済みます。
目的が節税・社会保険料の最適化のみであれば、合同会社を選ぶのが合理的です。
マネーフォワード会社設立なら、株式会社でも合同会社でも必要書類を無料で作成できます。
電子定款にも対応しているので、印紙税4万円を節約できます。
まとめ|マイクロ法人は「維持費を理解してから作る」が鉄則


この記事の内容を整理します。
設立費用(株式会社の場合):約20万円
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 登録免許税 | 150,000円 |
| 定款認証 | 51,900円 |
| 印鑑・備品 | 約4,500円 |
| 合計 | 約206,000円 |
年間維持費:約43万円
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 税理士(顧問+決算) | 297,000円 |
| MFクラウド会計 | 59,136円 |
| 法人住民税 | 70,000円 |
| 合計 | 約426,000円 |
マイクロ法人は作って終わりではなく、毎年の維持費を上回るメリット(節税・社会保険料削減)があるかどうかが判断の分かれ目です。
マイクロ法人×個人事業主の二刀流で社会保険料を最適化すれば、年間24〜36万円の削減が見込めます。
さらに法人税率の適用や経費計上の幅が広がることを考えると、一定の所得がある個人事業主にとっては十分にメリットがあります。
まずはマネーフォワード会社設立で、自分の場合の設立費用をシミュレーションしてみてください。
マイクロ法人の経理を効率化するなら、マネーフォワード クラウド会計がおすすめです。
私も設立時から4年間使い続けています。





